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平成6年の列島渇水とは?給水制限295日の記録と夏の思い出

この記事の結論

  • 「平成の大渇水」と呼ばれるのは、平成6年(1994年)の列島渇水です。国土交通省は、全国で1,500万人を超える人が影響を受けた過去最大の渇水としています。
  • 給水制限は福岡市で295日、佐世保市で213日に及び、佐世保市では断水が最長22時間になりました。
  • 首都圏では利根川水系で7月22日から9月19日まで60日間の取水制限があり、最大30%まで強められました。

夏休みのプールが中止になった、学校の水飲み場に張り紙があった、お風呂の水をためておくよう言われた。平成6年の夏に子どもだった人には、そんな記憶があるかもしれません。この記事では、国土交通省の資料から平成6年の渇水がどれほどの規模だったかを確かめ、思い出と記録を分けて振り返ります。

平成6年の夏に何が起きたか

国土交通省の「カワナビ」によると、この年は4月からの少ない雨が梅雨に入っても続き、利根川上流(栗橋上流域)の6月の平均降水量は107mmと平年の59%でした。7月12日には平年より8日早く梅雨が明け、記録的な暑さと少ない雨が続きます。

利根川上流のダムの貯水量は減り続け、取水制限は7月22日に10%、29日に20%、8月16日には30%まで強められました。8月20日には8ダムの合計貯水量が7,155万m³まで減っています。制限が解除されたのは9月19日でした(国土交通省 カワナビ「渇水大比較 平成6年のケース」)。

各地の給水制限の日数

国土交通省関東地方整備局のページに、国土庁「水資源白書」(平成7年版)をもとにした過去の主な渇水の表があります。平成6年の行を抜き出すと次のとおりです。

都市主な河川給水制限の期間日数
福岡市筑後川8月4日〜翌年5月31日295日
佐世保市—8月1日〜翌年3月5日213日
松山市重信川7月26日〜11月25日123日
高松市吉野川7月11日〜9月30日67日

出典: 国土交通省関東地方整備局「渇水の発生状況と頻度」。福岡市の給水制限は年をまたぎ、翌年の5月末まで続きました。

首都圏の取水制限

首都圏の水がめである利根川水系では、昭和47年から何度も取水制限がありました。江戸川河川事務所の一覧から、昭和の終わりから平成の主な回を並べます。

年期間日数最大の取水制限率
昭和62年6月16日〜8月25日71日30%
平成2年7月23日〜9月5日45日20%
平成6年7月22日〜9月19日60日30%
平成8年(冬)1月12日〜3月27日76日10%
平成8年(夏)8月16日〜9月25日41日30%

出典: 国土交通省関東地方整備局 江戸川河川事務所「渇水対策」。カワナビは、取水制限が20%になると公園の水道を止め、30%では埼玉県の一部で断水、千葉県の一部で減水があり、企業の操業短縮にも影響したとまとめています。

暮らしに出た影響

国土交通省のまとめには、半導体や鉄鋼メーカーの生産ラインの一部停止、かんきつ類などの農作物の被害、牛や鶏の熱死といった影響が並んでいます。新聞記事からの紹介として、高松で使い捨ての食器が売れたこと、琵琶湖の水位が下がって湖底から石垣が現れたことも挙げられています。

思い出すときのメモ

  • 住んでいた地域:給水制限の長さは地域で大きく違います。
  • 学校:プールの中止や水飲み場の張り紙を覚えているか。
  • 家:お風呂の水のため置き、ペットボトルの水の買い置きをしたか。
  • ニュース:ダムの湖底が見えている映像を覚えているか。

このメモは聞き取りの実例ではありません。記録と自分の記憶を並べて、どこがどの年の出来事だったかを確かめるための目安です。平成8年の首都圏の渇水と記憶が混ざっていることもあるので、年をはっきりさせるときは上の表と照らしてください。年齢は西暦・和暦・年齢 早見表で引けます。

よくある質問

平成の大渇水はいつですか?

一般に「列島渇水」と呼ばれるのは平成6年(1994年)の渇水です。国土交通省のまとめでは、全国で1,500万人を超える人が影響を受けた過去最大の渇水とされています。首都圏では平成8年(1996年)にも冬と夏に取水制限がありました。

平成6年の渇水で給水制限はどれくらい続きましたか?

国土庁の水資源白書(平成7年版)をもとにした国土交通省の表では、福岡市が295日、佐世保市が213日、松山市が123日、高松市が67日です。佐世保市では断水が最長22時間に及びました。

東京ではどうだったのですか?

利根川水系で平成6年7月22日から9月19日までの60日間、取水制限が行われ、8月16日からは最大の30%になりました。国土交通省の資料では、30%の時期に埼玉県の一部で断水、千葉県の一部で減水があったと記録されています。

出典

  1. 国土交通省 カワナビ vol.9「渇水大比較 平成6年のケース」(元資料: 国土庁「日本の水資源」、国土交通省関東地方整備局調べ)。
  2. 国土交通省関東地方整備局「渇水の発生状況と頻度」(元資料: 国土庁「水資源白書」平成7年版)。
  3. 国土交通省関東地方整備局 江戸川河川事務所「渇水対策」。