あアノコロ記憶のタイムマシン
40代 学校・青春

昭和62年ごろの電子手帳|漢字が出る小さな手帳

シャープの電子システム手帳PA-7000が発売された1987年を起点に、昭和62年〜平成5年(1987〜1993年ごろ)の、予定や電話番号を小さな機械に打ち込んで持ち歩いた記憶を振り返ります。

昭和62年ごろの雰囲気の勉強机で、筆箱の横に閉じて置かれた手のひら大の折りたたみ式電子手帳
昭和62年ごろの雰囲気の勉強机で、筆箱の横に閉じて置かれた手のひら大の折りたたみ式電子手帳(イメージ)

40代の時間軸

シャープの商品ヒストリーによると、電子システム手帳PA-7000は「数字だけでなく文字情報も扱えるパーソナル情報機器」として1987年に発売されました。漢字を表示でき、カレンダー、メモ、電話帳、スケジュール、計算の5つの機能を備え、用途別のICカードで機能を広げられる商品で、高度情報化社会を背景に大ヒットしたと紹介されています。 この記事では「昭和62年〜平成5年(1987〜1993年ごろ)」を、資料で確かめられる発売・開始の時期と、暮らしの中で電子手帳に触れた時期が重なる目安として扱います。地域、家庭、学校、手に入れた時期によって体験は変わるため、同じ世代なら同じ思い出があるとは決めつけません。

当時の使い方を思い出してみます。友だちの電話番号や誕生日を、小さなキーを一つずつ押して打ち込み、試験や部活の予定をスケジュールに入れました。親や年上のきょうだいのものを借りて、自分の名前が漢字で出るのを確かめたという人もいます。

電子手帳があった場所は一つではありません。通学かばんの内ポケット、塾の机の端、親の背広の胸ポケット、電話機のそばの棚、文房具売り場のショーケースの中にありました。 都市か地方か、家や学校の決まり、近くの店の品ぞろえによって、記憶の背景は人それぞれです。

音や手ざわりの記憶として残りやすいのは、ふたを開けるときの小さなちょうつがいの感触、細かいキーを押すたびの軽い手ごたえ、液晶に並ぶ角ばった文字、ICカードを差しこむときのかちっとした音です。年表には残らない感覚をたどると、そのとき近くにいた人の顔まで思い出せることがあります。

いまは予定も連絡先も電話機の中にまとまっていますが、手帳そのものを電子の箱に置き換えようとしたこの機械には、紙と画面のあいだを行き来した時期の手ざわりが残っています。 今と比べるのは、便利になった暮らしを否定するためではなく、当時の手間の中にあった工夫や会話を見つけ直すためです。

電子手帳を思い出す三つの手がかり

  1. まず、40代の電子手帳にまつわる「場所」を一つ思い出します。家、学校、駅前、友だちの家など、固有名詞がなくても構いません。
  2. 次に、その場所で一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを一つ添えます。記憶が曖昧な部分は「たぶん」「覚えていない」と書いて大丈夫です。
  3. 最後に、いまの自分へ一言だけ残します。正しい答えを作るためではなく、次に誰かと話せる入口をつくるためのメモです。

思い出の問い電子手帳に最初に打ち込んだ予定や電話番号は、誰のものでしたか?

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。