あアノコロ記憶のタイムマシン
70代 街・暮らし

昭和38年(1963年)ごろのライオンのバファリン|茶の間の棚にあった白い錠剤と水のコップ

昭和38年〜昭和42年(1963〜1967年ごろ)のライオンのバファリンを手がかりに、家の薬の棚に置かれていた頭痛の薬と、コップの水を添えた場面を振り返ります。ライオンの公式年表と薬事日報で発売の年と提携の経緯を確かめ、薬の棚の記憶や今との違いをたどります。

昭和38年〜昭和42年(1963〜1967年ごろ)のライオンのバファリンを再現したイメージ。木の棚と茶卓の上に置いた、白い丸い錠剤が二つ押し出された銀色のシートと水のコップ、無地の小箱の裏側。
昭和38年〜昭和42年(1963〜1967年ごろ)のライオンのバファリンを再現したイメージ。木の棚と茶卓の上に置いた、白い丸い錠剤が二つ押し出された銀色のシートと水のコップ、無地の小箱の裏側。(イメージ)

70代の時間軸

ライオンの年表には、昭和38年(1963年)にライオン歯磨株式会社が解熱鎮痛剤「バファリン」を発売したと書かれています。薬事日報の記事によると、前年の昭和37年(1962年)にアメリカのブリストル・マイヤーズ(現ブリストル・マイヤーズスクイブ)と技術・商標契約を結び、翌年から日本で売り始めたそうです。同じ提携で、昭和37年には男性用整髪料「バイタリス」と制汗剤「バン」も発売していたことが、公式の歴史一覧から分かります。この記事は発売の年を起点にした回想で、どの家の棚にも同じ年に置かれたという意味ではありません。

頭が重い日や熱っぽい夜に、大人が箱を棚から下ろし、説明を読んでから錠剤を取り出して水で飲みます。仕事の前に飲んだ人もいれば、家事の合間に飲んだ人、買い置きを切らして近所の薬局へ走った人もいたでしょう。子どもには「勝手に触らないように」と言い聞かせ、手の届かない高い棚に置いていた家もあったはずです。

茶の間の柱にかけた小さな薬棚、台所の食器棚の上の段、枕もとに置いた盆。コップに注ぐ水の音、錠剤を舌にのせたときの小さく硬い粒の感触、のどを通るときに少しつかえる感じを覚えている人もいるでしょう。夜の電灯の下で、箱の細かい字を読もうと目を細める大人の姿が一緒に浮かぶ人もいるかもしれません。

薬事日報によると、バファリンはOTC市場の解熱鎮痛薬でトップブランドとして定着し、平成19年(2007年)にライオンがアジア・オセアニア地域の商標権を取得、平成22年(2010年)に韓国でブランド初の海外発売をしています。いまはドラッグストアに同じ用途の薬が何種類も並び、店頭で薬剤師や登録販売者に相談して選ぶこともできます。棚に一箱だけ置いてあった時代とは、選び方がずいぶん変わりました。

家の薬棚にこの箱があった人も、別の薬を使っていた人も、薬はなるべく飲まない家で育った人もいるでしょう。地域の薬局の顔ぶれや、家族の考え方によって、薬の棚の中身はそれぞれでした。あなたの家では、頭が痛いときにまず手に取る薬はどこにしまってありましたか?

ライオンのバファリンを思い出す三つの手がかり

  1. まず、70代のライオンのバファリンにまつわる「場所」を一つ思い出します。家、学校、駅前、友だちの家など、固有名詞がなくても構いません。
  2. 次に、その場所で一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを一つ添えます。記憶が曖昧な部分は「たぶん」「覚えていない」と書いて大丈夫です。
  3. 最後に、いまの自分へ一言だけ残します。正しい答えを作るためではなく、次に誰かと話せる入口をつくるためのメモです。

思い出の問いあなたの家では、頭が痛いときにまず手に取る薬はどこにしまってありましたか?

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。