平成5年(1993年)ごろのシャープのザウルス|手帳の代わりに画面へペンで予定を書き込んだ通勤電車
平成5年〜平成9年(1993〜1997年ごろ)のシャープのザウルスを手がかりに、紙の手帳から電子の道具へ持ち替えた日々を振り返ります。シャープの商品ヒストリーとITmediaの記事で発売の年と価格を確かめ、ペンで書く感触や赤外線通信の記憶、今との違いをたどります。

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50代の時間軸
シャープの商品ヒストリーによると、平成5年(1993年)、ビジネスに必要な機能を一台に凝縮した新携帯情報ツールとして、液晶ペンコム「ザウルス」<PI-3000>を発売しました。ITmediaの記事は、1993年10月に市場に投入された初のザウルスで、6万5000円という高価格帯の製品だったと書いています。同社が1980年代から蓄積してきた電子手帳の開発ノウハウが凝縮され、赤外線通信機能など人とのつながりを視野に入れた点が人々の心をつかんだそうです。この記事は発売年を起点にした回想の目安で、その年にどの職場にも行き渡ったという意味ではありません。
ザウルスは、予定表や住所録、メモを小さな機械ひとつにまとめる道具でした。会議の予定をペンで書き込み、取引先の電話番号を呼び出し、思いついたことを手書きで残す。赤外線通信を使って、同じ機械を持つ人と連絡先をやりとりした人もいました。仕事の道具として毎日開いた人もいれば、家計簿や日記に使った人、買ったものの紙の手帳に戻った人もいたでしょう。
通勤電車のつり革の下、会社の机の上、喫茶店のテーブル。ふたを開けると灰色がかった液晶の画面が現れ、細いペンの先が画面に当たるかすかな感触が指に伝わります。手書きの文字が読み取られて活字に変わる瞬間を、少し得意な気持ちで眺めた人もいるかもしれません。背広のポケットや鞄の中で感じた小さな重み、電池のふたを開けるときの爪の感覚を覚えている人もいるでしょう。
シャープの商品ヒストリーは、ザウルスがその後、ファクシミリやパソコン通信、インターネットアクセスなどの機能を加えながら進化し、新しい市場を生み出したと記しています。いまは予定も連絡先もスマートフォンに入り、指で画面に触れるのが当たり前になりました。データは自動でほかの機器と同じ内容にそろい、ペンで書くことも少なくなっています。通信のために手間をかけていたころを知る人には、その手軽さが少し不思議に感じられるかもしれません。
上司が会議で開いていた姿、親が書斎で使っていた様子、自分で初めて買った電子の道具。ザウルスの記憶は、どんな仕事をしていたか、家族の誰が新しい機械に興味を持っていたかでずいぶん違います。画面より付属のペンの形をよく覚えている人もいるでしょう。あなたの身近でザウルスを開いていたのは、誰で、どんな場面でしたか?
シャープのザウルスを思い出す三つの手がかり
- まず、50代のシャープのザウルスにまつわる「場所」を一つ思い出します。家、学校、駅前、友だちの家など、固有名詞がなくても構いません。
- 次に、その場所で一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを一つ添えます。記憶が曖昧な部分は「たぶん」「覚えていない」と書いて大丈夫です。
- 最後に、いまの自分へ一言だけ残します。正しい答えを作るためではなく、次に誰かと話せる入口をつくるためのメモです。
思い出の問いあなたの身近でザウルスを開いていたのは、誰で、どんな場面でしたか?
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- シャープ株式会社「シャープの歩み 商品ヒストリー」
- ITmedia エンタープライズ「AndroidはZaurusにまたがるか:日曜日の歴史探検」(2008年)
- 編集確認日:2026-10-26。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。