あアノコロ記憶のタイムマシン
60代 テレビ・映画

昭和57年(1982年)ごろのシャープのX1|テレビ番組とパソコンの画面を重ねて映した茶の間

昭和57年〜昭和61年(1982〜1986年ごろ)のシャープのX1を手がかりに、テレビとパソコンがひとつになった画面の前で過ごした日々を振り返ります。シャープの商品ヒストリーとAKIBA PC Hotline!の記事で発表の年と「パソコンテレビ」の仕組み、標準価格を確かめ、キーボードの手ざわりや今との違いをたどります。

昭和57年〜昭和61年(1982〜1986年ごろ)のシャープのX1を再現したイメージ。夕方の光が入る茶の間の木の机に置いた、ふたの閉じたカセットデッキが付いた赤い横長のパソコン本体と、電源の消えた同じ色のブラウン管モニター、横から見たキーボード。
昭和57年〜昭和61年(1982〜1986年ごろ)のシャープのX1を再現したイメージ。夕方の光が入る茶の間の木の机に置いた、ふたの閉じたカセットデッキが付いた赤い横長のパソコン本体と、電源の消えた同じ色のブラウン管モニター、横から見たキーボード。(イメージ)

60代の時間軸

シャープの商品ヒストリーには、1982年に世界で初めてテレビとパーソナルコンピュータをシステム化した“パソコンテレビ”X1を開発し、注目を集めたと書かれています。テレビ受像とパソコン機能がそれぞれ使えるだけでなく、ふたつの画像信号を重ね合わせて表示することもできました。AKIBA PC Hotline!の記事によると、製品は本体、テレビチューナー内蔵モニタ、キーボードで構成され、本体の色はローズレッド、メタリックシルバー、スノーホワイトの3色が用意されていました。

X1のキーボードには、チャンネルとボリューム、コンピュータ画面とテレビ画面を切り替えるキーが付いていました。記事では、パソコンの画面とテレビの画面を重ねる「スーパーインポーズ」が、待ち時間の長い思考系のゲームで役に立ったと振り返っています。番組を流しながらプログラムを打ち込んだ人もいれば、本体の中央に組み込まれたカセットデッキにデータを保存し、友達とテープを貸し借りした人もいたでしょう。

X1が置かれていたのは、茶の間のテレビ台や、勉強部屋の机の上。記事によると本体や周辺機器の横幅は390mmにそろえられ、オーディオ機器に近いデザインでした。重たいブラウン管のモニターを本体の上に載せ、電源を入れたときの低いうなり、画面に近づくと感じる静電気、カセットテープが回るかすかな音。テレビとしても使う画面なので、家族がチャンネルを替えたいと言い出すまでの時間を気にしていた人もいるかもしれません。

記事に載った標準価格は、本体とキーボードで155,000円、モニタが113,000円、別売りのグラフィックビデオメモリが32,000円で、あわせてぴったり30万円だったそうです。いまはテレビ番組をパソコンやスマートフォンで見ることも、テレビの画面でゲームや動画を楽しむことも当たり前になりました。テレビとパソコンをひとつの画面で行き来するという考え方が、この時代にすでに形になっていたことがわかります。

X1の思い出は、家族がテレビをどれくらい見る家だったか、パソコンを誰が使っていたかで大きく違います。家族の目を気にしながら打ち込んだ人もいれば、親といっしょに雑誌のプログラムを打ち込んだ人もいるでしょう。遊んだゲームの記憶が濃い人もいれば、チャンネルを替えるキーの感触だけを覚えている人もいます。あなたの家でX1の画面に映っていたのは、テレビ番組とパソコンのどちらが多かったですか?

シャープのX1を思い出す三つの手がかり

  1. シャープのX1にまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
  2. そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
  3. いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。