昭和43年(1968年)ごろのシードのレーダー消しゴム|書き取りの消しかすを手で集めた教室の机
昭和43年〜昭和47年(1968〜1972年ごろ)のシードのレーダー消しゴムを手がかりに、白い本体と青い紙のケースが筆箱に入っていたころを振り返ります。シードの会社沿革と製品ページ、神戸新聞の記事で生産開始の年と名前の由来、評判を広げた商品テストを確かめ、消しかすの手ざわりや今との違いをたどります。

60代の時間軸
シードの会社沿革によると、同社は1956年(昭和31年)9月にプラスチック消しゴムの生産を始め、1968年(昭和43年)9月に「Radar(レーダー)」の生産を開始しました。最初の品番はS-20、S-30、S-50です。神戸新聞の記事は、名前を当時の最先端技術の象徴だった電波探知機から取ったと伝え、単価10円という時代に20円・30円・50円の3種で値を付けたと書いています。1970年(昭和45年)には雑誌「暮しの手帖」の消しゴムテストで33種類の中から「性能がトップ」「値段も安い」と評され、記事によれば全国で爆発的に売れました。
書き取りの帳面で、はみ出した漢字の払いを消す。紙を左手で押さえ、右手で小刻みにこすると、消しかすは細かい粉にならず、ひも状にまとまって残りました。休み時間には手のひらで机の端に寄せ、床に落とします。
白い本体は角から丸くなり、青いケースは使うたびに少しずつ下へずらしました。ケースの縁が本体に食い込んで、そこから二つに割れたこともありました。筆箱を開けると、鉛筆の削りかすと消しゴムの粉が底にたまっていて、木と黒鉛の匂いがします。消しゴムに鉛筆で名前を書き込んだり、ケースの内側に好きな子の名前を書いて隠したりする遊びも教室にありました。強くこすったあとの消しゴムは指先にほんのり温かく、紙の表面は少し毛羽立ちました。
シードの製品ページには、いまのケースの四隅を切り落として力を逃がし、本体を折れにくくしていると書かれています。神戸新聞の2019年の記事は、透明な本体で消したい文字が透けて見える「クリアレーダー」を紹介しました。沿革には1979年の「ハードレーダー」、1985年の「ネオレーダー」と、名前を受け継いだ品が続きます。
入学のときに名前を書いて持たされた家、文房具店で一つずつ買い足した家、兄や姉のお下がりの筆箱に最初から入っていた家。小さな消しゴムでも、どこまで使ったかは人によって違います。あなたのレーダーは、最後まで使い切りましたか、それとも途中で割れたり失くしたりしましたか?
シードのレーダー消しゴムを思い出す三つの手がかり
- シードのレーダー消しゴムにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
- そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
- いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- シード「会社沿革」
- 神戸新聞NEXT「クリアレーダー 透明!消したい文字見える」(ひょうご経済+、2019年)
- シード「レーダー」製品ページ
- 編集確認日:2026-10-30。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。