平成13年(2001年)ごろのシャープのAQUOS|片手で持ち上がる薄さでスタンドに立った居間の液晶テレビ
平成13年〜平成17年(2001〜2005年ごろ)のシャープのAQUOSを手がかりに、居間のテレビが薄くなっていったころを振り返ります。シャープの公式ブログと液晶の開発年表、マイナビニュースの20周年記事で発売の日付や価格を確かめ、ブラウン管との違いを暮らしの側からたどります。

30代の時間軸
シャープの公式ブログによると、液晶カラーテレビAQUOSは21世紀の始まりの2001年1月1日に「21世紀のわが家のテレビ」として世に出ました。外観は家具デザイナーの喜多俊之氏によるもので、やわらかな曲線を取り入れています。マイナビニュースの20周年記事では、第1号機はLC-13C1、LC-15C1、LC-20C1の3モデルで、当時の価格は13型が8万8,000円、15型が15万5,000円、20型が22万円。ブラウン管で最も売れていた14型まで液晶で埋められれば置き換えを提案できる、という考えだったと担当役員が語っています。ブランド名は「Aqua(水)」と「Quality(品質)」を合わせた造語です。
第1号機の画面はスタンドで支えられ、取っ手で持ち上げられました。正月の広告では吉永小百合さんが片手で持ち上げています。掃除のたびに動かせるテレビは、それまでの居間にはありませんでした。
ブラウン管の置き場所に立ててみると、後ろにぽっかり隙間が空きます。淡い色の棚の奥に手を入れると、溜まっていた埃が指に灰色に付きました。電源を入れても、以前のようなジーッという高い音や、ガラスに寄ったときの静電気のざわつきはありません。銀色の枠は光をやわらかく返し、カーテン越しの午後の光が画面の端を白くする。斜めから見ると少し色が変わるのが気になって、座る位置を変えた人もいます。背面に手を回すと、ほんのり温かいくらいの熱でした。
シャープはそのあと三重の亀山に工場を建て、2009年には大阪の堺に第10世代の工場を構えました。今のAQUOSは有機ELやミニLEDの型も並びます。居間のテレビは大きくなる一方で、片手で持ち上げようと思う人はいません。
買い替えの時期は家ごとに違いました。量販店の売り場で値段を見比べて帰った家、親の新築や引っ越しに合わせて選んだ家、祖父母の部屋にだけ小さな13型が入った家。あなたの家に薄いテレビが来たとき、それまでのブラウン管はどの部屋へ運ばれましたか?
シャープのAQUOSを思い出す三つの手がかり
- シャープのAQUOSにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
- そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
- いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- シャープ公式ブログ「In the Past and in the Future, Sharp Continues to Lead the World in Television with AQUOS」
- シャープ「液晶の世界 液晶ディスプレイの開発のあゆみ」
- マイナビニュース「シャープ『AQUOS』の歩んだ20年(前編)」(2021年1月15日)
- 編集確認日:2026-10-31。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。