あアノコロ記憶のタイムマシン
40代 学校・青春

平成元年(1989年)ごろの富士通のFM TOWNS|CD-ROMのトレイを開けて音と絵を呼び出した勉強机のパソコン

平成元年〜平成5年(1989〜1993年ごろ)の富士通のFM TOWNSを手がかりに、パソコンから声や音楽が流れ始めたころの部屋を振り返ります。情報処理学会コンピュータ博物館の解説とPC Watchの記事で発表の年月と仕様、発表当時の様子を確かめ、ディスクの回る音や今との違いをたどります。

平成元年〜平成5年(1989〜1993年ごろ)の富士通のFM TOWNSを再現したイメージ。夕方のスタンドの明かりが灯る十代の部屋で、木の机に置いた縦置きの濃い灰色のパソコン本体のトレイから銀色の無地のディスクがのぞき、電源の切れたブラウン管モニターと小さな無地のスピーカー、横から見た暗い色のキーボードが並ぶ。
平成元年〜平成5年(1989〜1993年ごろ)の富士通のFM TOWNSを再現したイメージ。夕方のスタンドの明かりが灯る十代の部屋で、木の机に置いた縦置きの濃い灰色のパソコン本体のトレイから銀色の無地のディスクがのぞき、電源の切れたブラウン管モニターと小さな無地のスピーカー、横から見た暗い色のキーボードが並ぶ。(イメージ)

40代の時間軸

情報処理学会コンピュータ博物館の解説によると、FM TOWNSは1989年(平成元年)2月に発表された富士通の32ビットのハイパーメディアパソコンで、世界で初めてCD-ROMドライブを標準で載せました。容量540MBのCD-ROMドライブ、16MHzの80386、FM77AVで積み上げたAV機能、アイコンとマウスで操作するGUI。初心者でもマウスで指すだけで使えるようにした、と博物館は書いています。PC Watchの記事は発表の日を2月28日とし、東京・丸の内のビルの大会議室に約200人の報道陣が集まったと伝えています。

記事によると、開発チームは「これまでのパソコンでは、アニメで鳥を表現し、鳴き声は文字で表現していた」と語り、新しいパソコンでは鳥の自然な鳴き声を、飛ぶ鳥の動画と一緒に聴けるようにすると説明しました。家ではその言葉どおりに、CD-ROMのゲームを遊び、収録された音楽や声を流しました。

置き場所は勉強机の横や、親の書斎の机。トレイがすっと出てくる音、ディスクを載せて押し込んだあとに回転が上がっていく低いうなり、読み込みのあいだ待たされる数秒の静けさ。ブラウン管の前に顔を寄せると、画面の表面がうっすら温かく、細かな静電気が前髪を引きました。夜にゲームの音楽を流すときは、小さなスピーカーの音量をしぼって、廊下の足音に耳をすませました。

発表から10日後には東京ドームで「電脳遊園地IN東京ドーム」が開かれ、約400台のFM TOWNSが会場に並んだと記事は振り返ります。その後はテレビにつないで使う「FM TOWNS MARTY」も出ました。1995年11月にWindows 95とTOWNS OSの両方を載せた「FMV-TOWNS」が出た時点で、累計出荷台数は50万台。いまは音も映像もネットから届き、ディスクを入れ替えて待つ時間はほとんどありません。

自分の部屋に一台あった人、パソコン好きの友達の家で触らせてもらった人、店頭の見本機の前で動画が流れるのを立ったまま眺めていた人。どこで出会ったかで、覚えている音も違います。あなたがFM TOWNSのCD-ROMで初めて聴いたのは、ゲームの音楽でしたか、それとも人の声でしたか?

富士通のFM TOWNSを思い出す三つの手がかり

  1. 富士通のFM TOWNSにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
  2. そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
  3. いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。