昭和37年(1962年)ごろの丸永製菓のあいすまんじゅう|梅鉢型のバニラアイスから小豆あんがのぞいた夏の縁側
昭和37年〜昭和41年(1962〜1966年ごろ)の丸永製菓のあいすまんじゅうについて、丸永製菓のニュースリリースと会社情報、マイナビニュースの取材記事で発売の年と開発の経緯を確かめました。手に伝わる冷たさや、縁側でかじったときの小豆あんの甘さをたどります。

70代の時間軸
丸永製菓が2025年に出したニュースリリースは、「あいすまんじゅう」を昭和37年(1962年)に発売したロングセラーの和風アイスと紹介しています。バニラアイスの中のやわらかい小豆あん、ぷっくりとした梅鉢型は発売当初から変わらない特長だといいます。会社情報の沿革によると、同社は1933年に永渕製菓所として久留米市で創業し、菓子類を作っていました。アイスクリーム製造業へ進んだのが1960年です。マイナビニュースの取材記事は、京都で和菓子の修業を積んだ先代社長のもと、饅頭を作っていた感覚をそのままアイスで再現しようとしたと伝えています。試作の段階では四角いバー状も作りましたが、あんこのインパクトが弱く、多少重くて食べにくくても和菓子らしい梅鉢型を選びました。あんこだけがカチコチに凍る失敗も重ねたそうです。
店の冷凍ケースから取り出すと、包み紙に白い霜が付いています。はがす指先がすぐに冷たくなり、紙の内側に張りついたアイスを前歯でこそげ取ってから、本体にかじりつきました。
夏の午後、縁側に腰を下ろして足をぶらぶらさせる。庭の照り返しがまぶしく、籐のうちわで風を送っても首筋の汗は引きません。かじった歯の根がきんと痛んで、ミルクの匂いが口に広がりました。外側のバニラが溶けはじめると、手首のほうへ白い筋がつたいます。そこから急いで食べ進めるうち、黒っぽい小豆あんが顔を出す。アイスの冷たさに比べてあんはやわらかく、舌にざらっとした豆の皮が残りました。ずっしり重いので、持っているほうの手が途中で疲れます。遠くで風鈴が鳴り、畳の上には扇風機の音。最後の一口を惜しんで、溶けた滴を皿で受けながらなめた人もいました。
いまの定番は「あいすまんじゅう 北海道あずき」の名で売られています。丸永製菓は2025年9月15日から昭和時代のデザインを基にした復刻パッケージを期間限定で販売しました。発売65周年となる2027年春には、投票で選ばれた味が新商品になる予定です。久留米発の菓子は、全国の店で買えるようになりました。
初めて食べた場所は土地によって大きく違います。九州の駄菓子屋の冷凍ケースで覚えた人もいれば、ずっと後になってスーパーの箱入りで知った人もいるはずです。あなたがあいすまんじゅうをかじったとき、小豆あんにたどり着くまで何口かかりましたか?
丸永製菓のあいすまんじゅうを思い出す三つの手がかり
- 丸永製菓のあいすまんじゅうにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
- そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
- いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- 丸永製菓 ニュースリリース「『あいすまんじゅう復刻パッケージ』9/15~期間限定発売」(2025年9月1日)
- 丸永製菓「会社情報」
- マイナビニュース「あんこ多すぎアイスの王! 福岡発『あいすまんじゅう』には菓子職人魂が宿る」(2015年9月13日)
- 編集確認日:2026-10-31。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。