あアノコロ記憶のタイムマシン
40代 街・暮らし

平成9年(1997年)ごろの日産のエルグランド|夜明けのサービスエリアで隣の車の屋根を見下ろした大きな箱

平成9年〜平成13年(1997〜2001年ごろ)の日産のエルグランドを手がかりに、大きな箱型の車で出かけた遠出を振り返ります。日産自動車の発表資料とくるまのニュースの記事で、発売の時期、車名の変遷、エンジンや床の造りを確かめました。

平成9年〜平成13年(1997〜2001年ごろ)の日産のエルグランドを再現したイメージ。夜明けのサービスエリアの白線だけが残る駐車枠に、濃い青のメタリックの長く背の高い箱型ミニバンが一台止まり、遠くの山が冷たい光に沈んでいる。
平成9年〜平成13年(1997〜2001年ごろ)の日産のエルグランドを再現したイメージ。夜明けのサービスエリアの白線だけが残る駐車枠に、濃い青のメタリックの長く背の高い箱型ミニバンが一台止まり、遠くの山が冷たい光に沈んでいる。(イメージ)

40代の時間軸

日産自動車の1999年の発表資料によると、エルグランドは平成9年5月に「最高級新世代1BOX」として発売されました。ただし当初の車名は「キャラバン エルグランド」と「ホーミー エルグランド」の二つです。くるまのニュースの記事は、販売店の系列で名前が分かれ、キャラバンは赤、ホーミーは青のエンブレムを付けていたと伝えています。エンジンを前に置くセミキャブオーバーの形で床を平らにし、前席から後席まで歩いて移れるようにしました。積んだのは3.2リッターのディーゼルターボと3.3リッターのガソリンで、シフトレバーはハンドルの脇から生えるコラム式の4速AT。生産開始から約19か月で累計10万台を超え、車名は1999年に「エルグランド」へまとまります。

売り文句は「ファーストクラス」。実際には、祖父母を拾って法事へ向かう朝にも、部活の遠征で荷物と子どもを積む週末にも、仕事の道具を載せた平日にも走りました。

運転席へは一段よじ登ります。サービスエリアの駐車枠に止めると、隣のセダンの屋根が目の下に来ました。夜明け前に引き戸を開けると冷たい空気が入り、いちばん後ろの席で毛布にくるまっていた子が身じろぎをする。自動販売機で買った缶コーヒーの熱さを両手で受けながら戻ってくると、ディーゼルの車ならアイドリングの細かな震えが、ドアポケットのペットボトルを小さく鳴らしていました。重いドアは、まだ寝ている家族に気をつかって、両手でそっと押さえ込んで閉めました。シートの布には前の晩のスナック菓子の匂いが少し残っていました。

日産は2025年の発表で、初代を「プレミアムミニバン」のパイオニアと呼び、4代目には第3世代のe-POWERを積むと公表しました。高級なミニバンが駐車場に並ぶのは、いまでは特別な景色になっていません。あの高さから見下ろす珍しさも、隣に同じ背丈の車が止まれば消えてしまいます。

自営の仕事の荷物と兼ねて走らせた家、盆と正月の帰省のために思い切って買った家、知人の車に一度乗せてもらっただけの人もいます。あなたが初代エルグランドで思い出すのは、高い運転席からの眺めと、いちばん後ろの席の毛布のどちらですか?

日産のエルグランドを思い出す三つの手がかり

  1. 日産のエルグランドにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
  2. そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
  3. いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。

出典と編集方針

このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。