平成元年(1989年)ごろのカプコンのファイナルファイト|隣の相手にも拳が当たる二人並びの電車の面
攻撃とジャンプ、ボタンは基本的にその二つだけで、街から電車の中まで殴り進みます。平成元年〜平成5年(1989〜1993年ごろ)のカプコンのファイナルファイトを、カプコンの沿革にある1989年12月の発売の記録と、GAME Watchの紹介記事やレビューに書かれた三人の違い、二人で遊ぶときの勝手から追いました。

40代の時間軸
カプコンの沿革を開くと、1989年12月の欄に業務用ビデオゲーム『ファイナルファイト』の発売があり、翌1990年12月の欄にスーパーファミコン用ソフトが続きます。『ストリートファイターII』の発売が載るのは、その次の1991年3月です。GAME Watchの紹介記事はストリートファイトをモチーフにした作品と書き、大きなキャラクターと多彩なアクションで次々に敵を倒す派手さを挙げています。選べるのは、オールラウンドのコーディー、パワーのハガー、スピードのガイ。プレイ人数は1〜2人でした。
覚えた手は人に見せたくなるものです。ボス戦で頼りになったパンチハメは、コーディーならパンチを2発当てて一瞬だけ逆を向き、3発目を空打ちする。連続攻撃がそこで切れるので、また殴り続けられました。
白い筐体の前に丸椅子を二つ寄せて座ると、膝がぶつかる。GAME Watchのレビューの筆者も、幼いころに駄菓子屋で遊んだと書いています。レバーの玉は前の客の手の熱でぬるく、攻撃のボタンだけ塗装が薄くなっていました。天井の青白い光が消えた画面に映りこみ、硬貨を入れると、そこに大きな男たちが歩いてきます。ステージ2の電車に入ると敵の数と強さが一段上がり、レビューがいちばん体力があると書くアンドレに挟まれると、二人とも黙ってボタンを叩くことになる。協力プレイでは仲間にも攻撃が当たります。隣の肩が小さくゆれて、「いま殴ったやろ」と言われる。タルの上でしのいだ話も、ソドムの刀にやられた話も、帰り道の自転車を押しながら続きました。盤の端に積んでおいた硬貨は、二人の分が混ざって、もうどちらのものかわかりません。
家庭用の『カプコン ベルトアクション コレクション』はオンラインの協力プレイに対応していて、コンティニューの回数にも制限がありません。隣の席にいるのは、顔も知らない画面の向こうの相棒です。殴ってしまっても、肩は揺れません。
駄菓子屋の軒先の一台、ゲームセンターの奥の一台、友だちの家のスーパーファミコン。一人で家で進めた記憶と、二人で座った丸椅子の記憶では、同じ題名でも覚えている場面が変わります。ファイナルファイトを二人で遊んだとき、あなたが選んだのはコーディー、ハガー、ガイのどれで、隣の相手を最初に殴ってしまったのはどの場所でしたか?
カプコンのファイナルファイトを思い出す三つの手がかり
- カプコンのファイナルファイトにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
- そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
- いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- カプコン 企業情報「沿革」
- GAME Watch「カプコン ベルトアクション コレクション」収録タイトル紹介
- GAME Watch「カプコン ベルトアクション コレクション」レビュー
- 編集確認日:2026-11-02。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。