平成11年(1999年)ごろのNTTドコモのiモード|横8文字の画面で天気と乗換えを確かめた布団の中
最初の端末の画面に出せるのは、横8文字、縦6行でした。平成11年〜平成15年(1999〜2003年ごろ)のNTTドコモのiモードについて、料金と提携先の顔ぶれは当時のINTERNET Watchで、開始の日付と契約の伸びはドコモの技術誌で確かめ、終了の日はケータイ Watchに当たりました。

30代の時間軸
NTTドコモ・テクニカル・ジャーナルによれば、iモードのサービス開始は1999年2月22日で、掲げたのは「話すケータイから使うケータイへ」というコンセプトでした。サービス開始後1年11カ月の2001年1月末には1,800万契約を突破したと同誌は記します。発表当時のINTERNET Watchが伝えた料金は、月額使用料300円に、通信料が1パケット128Byteあたり0.3円。モバイルバンキングの残高照会で20〜30円という計算でした。
同じ記事に載った予定の提携先は67社です。あさひ銀行など全国21行のモバイルバンキング、朝日新聞や毎日新聞のニュース、ウェザーニューズの天気予報、ぴあやローソンチケットのチケット情報、第一興商のカラオケ検索、三省堂の辞典、バンダイのゲーム、占い、レシピ。Webの閲覧もできましたが、文字数やグラフィックの制限が大きく、事実上iモード用のページが必要でした。公式サイトの数は2001年の時点で千を超え、一般サイトはその何十倍にもなっています。
最初の端末「デジタル・ムーバF501i HYPER」は135×43×19mm、約92g、35,900円。画面には横8文字、縦6行が入ります。部屋の明かりを消して、布団を頭までかぶる。親指でボタンを送るたびに、小さな液晶の光が枕カバーを照らしました。天気予報なら県名を選び、地域を選び、また選んでようやく明日の傘の有無にたどりつく。ニュースの見出しは途中で折り返し、次の行を読むころには前の行が消えています。つながるのを待つ間、本体の裏が手のひらで少しずつ温かくなりました。短いアンテナの根元につけたストラップの玉が、耳の横でかちかちと鳴る。朝になれば充電台に戻し、見すぎたかどうかは月末の明細が教えてくれました。
ケータイ Watchによれば、iモードは2026年3月31日に終了しました。今の手のひらの画面は、横8文字に収まらない長さの文を何行も並べ、地図も動画も同じ指で動かします。何パケット使ったかを気にして閉じる画面を、覚えている人のほうが少なくなりました。
高校の入学祝いに買ってもらった人、親の機種で乗換えだけ調べさせてもらった人、友だちの画面を横からのぞいて占いの結果を読んだ人。iモードの公式メニューであなたが最初に開いたのは、天気、乗換え、占いのどの画面でしたか?
NTTドコモのiモードを思い出す三つの手がかり
- NTTドコモのiモードにまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
- そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
- いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- NTTドコモ・テクニカル・ジャーナル Vol.9 No.1「高機能iモード携帯機特集 サービス概要」
- INTERNET Watch「NTTドコモ、携帯電話単体で利用できるネットワークサービス「iモード」発表」(1999年1月22日)
- ケータイ Watch「ドコモの3G「FOMA」と「iモード」が本日31日終了」(2026年3月31日)
- 編集確認日:2026-11-02。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。