昭和56年(1981年)ごろのNECのPC-8801|雑誌の一行を打ち間違えて夜中まで探した勉強机
PC-8001の上位機種として、定価228,000円で売り出された一台です。昭和56年〜昭和60年(1981〜1985年ごろ)のNECのPC-8801は、国立科学博物館の資料に発売年と仕様の記録があり、価格や外付けのドライブ、N88-BASICのことはAKIBA PC Hotline!とマイナビニュースの記事で確かめました。

50代の時間軸
国立科学博物館の資料データベースには、NEC PC-8801が1981年発売、CPUはZ80A互換のμPD780C-1で4MHz、メインメモリ64KBと記録され、PC-8001の上位機種と説明されています。AKIBA PC Hotline!に抜粋された書籍によれば定価は228,000円。200ラインまたは400ラインのグラフィック画面を持ち、ビジネスモデルとして売り出されました。ところが翌82年にPC-9801が登場すると、こちらはホビーの側へ移っていきます。
マイナビニュースの記事では、発売は81年12月で、BASICはN88-BASIC。雑誌に載ったプログラムの行番号を順に打ち、最後にRUNと入れて止まれば、どの一行が違うのかを誌面と画面で見比べました。
夜、カーテンを閉めた勉強机。この機種のドライブは外付けで、箱形の装置が本体の脇に場所をとっています。袋から出した黒いフロッピーを差しこんでレバーを下ろすと、ランプがともり、がりがりという音が机の板を伝わって肘まで来ました。ブラウン管の前に顔を寄せると、静電気で前髪がかすかに引かれる。640×200ドット、8色の絵は上から少しずつ描かれていき、その間は手を止めて待つしかありません。キーを打つ音が階段の下まで響くと言われて、タオルを机に敷いた人もいます。一時間かけて打った行の、ゼロとオーの一字の違いに気づくころには、モニターの背がすっかり熱を持ち、ほこりの匂いが部屋にこもっていました。
次のPC-8801mkIIではドライブが本体に入り、1985年のmkIISRがシリーズを代表する機種になります。今のパソコンならソフトは画面の操作だけで届き、一行ずつ打つ人も、誤字を探して夜を明かす人も、ずいぶん減りました。
電器店の展示機へ通いつめて店員に顔を覚えられた子にとって、触れる時間は閉店までです。親の仕事用に入った機械を夜だけ借りた家では、朝には机を元どおりに戻しました。PC-8801で最初に動かせた自作でないプログラムは、どの雑誌の、何という名前のものでしたか?
NECのPC-8801を思い出す三つの手がかり
- NECのPC-8801にまつわる場所を一つ思い浮かべます。家、学校、駅前、友だちの家など、名前が出てこなくても構いません。
- そこで一緒にいた人と、音・匂い・手触りのどれかを書き添えます。曖昧なところは「たぶん」「覚えていない」で大丈夫です。
- いまの自分へ一言だけ残します。正解を書く欄はありません。次に誰かとその話をするときの入口になります。
出典と編集方針
このページは、公開資料で時代背景を確認しつつ、特定の世代の体験を一つに決めつけない読みものとして編集しています。地域や家庭による違いがあります。あなたの記憶と違う箇所は、間違い探しではなく会話のきっかけとして扱ってください。
- 国立科学博物館 標本・資料統合データベース「NEC PC-8801」
- AKIBA PC Hotline!「ホビー用途としても大ヒットした「PC-8801」シリーズ」(2017年6月14日)
- マイナビニュース「あの日あの時あのコンピュータ(1) 国民機「PC-9801」の誕生」
- 編集確認日:2026-11-02。出来事の事実確認と、個人の記憶・感想は分けて記載しています。